レセプト 代行 料金 相場の目安は外来点検で医科1件130円、歯科1枚160〜250円、月額固定49,800円という公開例です(税別・2026年10月時点)[2][3][5]。市場全体の平均ではなく、業務範囲の異なる各社の料金例です。点検から請求までのどの工程を任せるかで、比較する金額が変わります。

同じ「レセプト代行」という言葉が、点検だけを指すこともあれば、算定から請求、返戻対応までを指すこともあります。

診療報酬請求の作業は受付から返戻対応までの7工程に分けて考えられます。患者の受付と資格確認、カルテへの記録、点数の算定、レセプトの作成、点検、審査支払機関への提出、返戻や査定への対応です。代行会社が引き受ける工程は契約によって異なり、返戻対応まで含む場合もあります[2][3]。 点数の算定から任せるのか、算定は院内で行って作成と点検だけを任せるのか、それとも提出と返戻対応まで含めて丸ごと任せるのかという範囲の差が、そのまま金額の差になって見積もりに現れます。金額を比べる前に、範囲を揃えてください。 揃えないまま並べると、安い見積もりが実は点検だけだった、という事態が起きます。

料金の決まり方は2通りです

レセプト代行の料金は、件数単価と月額固定が基本で、固定料金に従量料金を加えるプランもあります[2][3]。

1つは件数単価です。レセプト1件いくらで計算し、件数が増えれば比例して増えます。もう1つは月額固定です。一定の範囲内なら、件数が増えても金額は変わりません。繁忙期と閑散期の差が大きい医療機関ほど、この違いが年額に響きます。

表1 料金の決まり方と、公開されている水準(2026年10月時点)

決まり方

公開されている水準

出典

件数単価(医科外来・点検のみ)

パドルシップ:1件130円(税別)

[2]

固定+件数単価(医科外来・カルテ点検付き)

パドルシップ:月100,000円+1件130円(税別)

[2]

月額固定(点検のみ)

ソラスト:49,800円/月(税別・最低契約3か月)

[3]

月額固定+従量

ソラスト:基本100,000円/月(税別)に50,000円分を含み、超過分は従量

[3]

件数単価の見積もりでは最低報酬の有無と適用条件も確認します。メディカルタクトは業務内容を公開していますが、現在のサービス紹介では単価と最低報酬を確認できません[1]。各社の最低報酬は、その会社の単価と組み合わせて確認する必要があります。

件数が少ない診療所ほど、単価より最低報酬を先に見てください。

もう1つ、契約期間の下限がある会社もあります。月額固定の点検プランで最低契約期間が3か月、請求まで含むプランで12か月という設定です[3]。試しに1か月だけ、という頼み方はできません。このソラストの点検プランを検討する場合は、少なくとも3か月分の費用で判断します[3]。 途中で院内に戻すと、その間に止まっていた手順を思い出すところから始めることになり、担当者が入れ替わっていれば教え直す時間まで追加で発生します。

外来レセプト点検の公開例は医科130円・歯科160〜250円です

外来レセプト点検は、医科で1件130円、歯科で1枚160〜250円の公開例があります(税別・2026年10月時点)[2][5]。

パドルシップの外来点検はレセプト件数で課金され、複数枚でも1件として数えます[2]。歯科向けのReFreeは100枚までの固定料金と、超過分の枚数単価を組み合わせています。一般点検は100枚まで16,000円、超過1枚160円で、縦覧点検や指導縦覧点検では単価が変わります[5]。

注意点です。医科と歯科の料金は、診療科も業務範囲も違います。 医科と歯科では点検の観点が変わり、点数表も別です。単価だけを横に並べて安い会社を選ぶと、自院の診療科に対応していないことがあります。

単価の表示だけで総額は決まりません。ReFreeでは点検導入時に分析診断50,000円(税別)が必要です[5]。パドルシップも別途初期費用がかかり、金額は見積もり時に案内するとしています[2]。自院の診療科と件数を伝え、必要な資料と安全な共有方法を確認してから見積もりを依頼します。

算定支援まで含める場合は別の料金です。算定業務はカルテの内容から点数を付ける作業で、点検は算定済みの点数や記載内容の誤りを探す作業です。外来の点検単価だけから算定を含む代行費用を推定することはできません。自院で算定までやっているなら点検のみ、算定から任せたいなら算定業務、と読み替えてください。

レセプト件数別の月額は単価と固定費を分けて計算します

パドルシップの外来点検は月500件なら130円×500件で65,000円(税別)です。初期費用は含みません(2026年10月時点)[2]。

表2 外来点検の件数別試算(2026年10月時点・税別。初期費用を除く)[2][3]

月間レセプト件数

パドルシップ:1件130円

ソラスト:月額固定の点検プラン

100件

13,000円

49,800円

300件

39,000円

49,800円

500件

65,000円

49,800円

1,000件

130,000円

49,800円

表2では月300件なら件数単価、月500件なら固定料金のほうが低くなります。ただし対応内容、初期費用、最低契約期間が異なるため、料金差だけで選ぶことはできません。固定プランで自院の全件が対象になるかも契約前に確認します[2][3]。

件数が増えるほど、単価に比例する料金の合計は増えます。件数が多い医療機関は、月額固定の上限を確認してください。固定型は「一定の範囲内」で固定なので、範囲を超えた分の扱いが契約書に書かれています。

訪問診療は件数単価、訪問看護は枚数帯の料金例があります

訪問診療と訪問看護の代行料金は、対象業務も課金単位も別に確認します。両者を同じ倍率で外来と比較することはできません。

パドルシップの訪問診療は点検1件1,200円、算定支援1件2,400円です(税別・2026年10月時点)[2]。同社の外来点検130円とは単価が異なります。

透析については、パドルシップが別料金で要相談としています[2]。訪問診療の単価をそのまま適用せず、見積もりで確認します。

訪問看護ステーションは枚数帯で決まる方式が見られます。

表3 レセケアの請求代行料金例(2026年10月時点・税別。基本料金は50,000円〜)[4]

月間請求枚数

料金

25枚未満

基本料金50,000円〜(税別)のみ

25〜49枚

基本料金+30,000円

50〜74枚

基本料金+100,000円

75〜99枚

基本料金+150,000円

100枚以上

見積もり

訪問看護のレセケアは基本料金50,000円からのほか、導入時のお試しプランを案内しています[4]。現在のページでは対応ソフトの限定条件を確認できないため、自ステーションで使っているソフトが対象かどうかを、金額より先に確認してください。対象外なら、そこで候補から外れます。

在宅系の単価が高い理由は、訪問回数や居住場所の区分、同一建物かどうかといった条件が1件ごとに変わり、確認すべき項目が異なるためと考えられます。訪問診療では訪問回数、居住場所の区分、同一建物かどうかで点数が変わります。訪問看護では特記事項の記載、公費との併用、医療保険と介護保険の切り分けが入ります。外来と同じ手間では終わりません。件数が少なくても金額が大きくなるのは、この確認項目の差です。

初期費用・返戻対応・対象保険を見積もりで確認します

見積もりでは点検料金に加えて初期費用、返戻・査定対応、対象外の保険を確認します。安価な見積もりほど範囲が狭いとは限りません。

電子カルテ内の修正がオプション扱いで、介護保険・労災保険・自賠責保険が対象外という会社があります[1]。パドルシップの返戻・査定業務は個別見積もりです[2]。受付・会計・カルテ修正・オンライン請求はプランごとに可否が分かれる設計です[3]。

返戻対応が点検料金に含まれるかどうかは、総額と院内に残る作業を左右します。 ここを見落とすと、契約後に追加見積もりが来ます。 返戻はレセプトが差し戻されて再請求が必要になる事象で、対応が遅れると、該当分の入金も遅れます。点検だけを外に出して返戻を院内で処理するなら、返戻処理の仕事は院内に残ります。

労災と自賠責を扱う医療機関も気をつけてください。対象外と明記している会社があります[1]。件数が少なくても、扱う制度が多い医療機関ほど範囲の確認が要ります。

AX総合研究所は見積もり依頼の条件を次の5点で揃えることを提案します。レセコンは診療報酬請求用のコンピューターです。

  1. 月間レセプト件数と診療科を伝えます。
  2. 算定から任せるか、点検だけかを指定します。
  3. 返戻・査定対応の範囲と追加料金を確認します。
  4. 労災・自賠責・公費の対応可否を確認します。
  5. レセコンと電子カルテの名称を伝えます。

各社に同じ条件を渡すと、対象業務と総額を並べて比べられます。

職員を1人雇う場合と比べる

外注と採用を比べる場合は、費用に含めた保険料と担当業務の違いを明記します。

給与だけではありません。社会保険の事業主負担が乗ります。健康保険は東京都で9.85%(令和8年3月分から)[6]、厚生年金は18.3%で固定です[7]。どちらも労使折半なので、この2保険だけの事業主負担は合計で約14.1%になります(2026年10月時点の料率からの試算)。

月給25万円なら、事業主負担は月約35,000円です(2026年10月時点の料率[6][7]による試算)。給与と合わせて月285,000円、年間では342万円になります。標準報酬月額の等級は用いず、月給をそのまま基礎にした概算です。介護保険料、子ども・子育て支援金、子ども・子育て拠出金、雇用保険料、労災保険料、賞与、退職金は含めていません。実際の人件費総額とは異なります。採用にかかる求人広告費と、入職後の教育期間も別に見ておく必要があります。

表4 外注と採用の比較条件(2026年10月時点の試算)

項目

代行(月500件・単価130円[2])

職員1人(月給25万円)

月額

65,000円

約285,000円

件数が増えたとき

単価×件数で増える

所定労働時間内なら基本給は同じ。残業代等は別

休みや退職

契約で継続

引き継ぎが要る

件数だけなら代行が安く見えます。ただし職員は受付も会計も患者対応もします。レセプト業務だけを取り出して比べるなら代行、事務全体を任せるなら採用、という読み方をしてください。 経理業務での同じ考え方は経理BPOの相場にまとめています。

代行に出しても院内に残る仕事

代行に出しても、医療機関には請求内容の承認、算定根拠の確認、届出の管理が残ります。代行会社の作業と院内の判断を分けて契約します。

医療レセプトの月次請求期限は翌月10日です(2026年10月時点)[8]。療養の給付等の費用の請求に関する命令が「各月分について翌月十日までに行わなければならない」と定めています[8]。この期限は代行に出しても変わりません。代行会社の作業日程が院内の締めに間に合うかを、契約前に確認してください。

施設基準の届出は地方厚生局です[9]。加算を取るかどうかの判断と届出は院内に残ります。査定された点数への再審査の申し出も同じです。医療情報基盤・診療報酬審査支払機構(DX審査支払機構、旧・社会保険診療報酬支払基金)は、事務上の明らかな誤り等を除き、原則6か月という再審査の取扱いを示しています(2026年10月時点)[10]。この6か月は法定の期限ではありません。 運用上の依頼であり、提出先ごとに扱いが変わります。国民健康保険団体連合会(国保連)は都道府県ごとに運用が異なるため、自院が請求している先の案内を確認してください。

代行の範囲を決めるときは、締切管理、施設基準の管理、再審査の判断を院内の担当事項として先に書き出します。残る仕事が見えると、外に出す範囲が決まります。

順番が逆になりがちです。先に代行会社を探し、提案された範囲をそのまま受け入れる進め方です。この順番だと、院内に残る仕事の量が見えないまま契約することになり、事務職員の負担が思ったほど減りません。先に残る仕事を決め、その残りを外に出してください。

まとめ

レセプト代行を選ぶ前に、自院の月間レセプト件数と外に出したい工程を書き出します。件数は従量料金の試算と、最低報酬がある場合の確認に使います。工程は見積もりの範囲を揃えるために使います。ここまで決めてから問い合わせると、返ってくる金額が比較できる形になります。

そのうえで、返戻対応が含まれるかを必ず質問してください。ここが含まれるかどうかで、事務職員の仕事量が変わります。点検だけを外に出した場合、月初の請求作業は軽くなりますが、月末に返ってくる返戻の処理は院内に残ります。

金額の比較は年額に直すと判断しやすくなります。月65,000円なら年78万円です。職員1人の年342万円(2026年10月時点の試算)と並べると、差は年264万円になります。この差額で何ができるかを考えてから決めてください。受付や患者対応まで人手が要るなら、採用の判断になります。レセプト業務だけが重いなら、代行の判断になります。自院のどちらが重いかは、事務職員が1日のうち何分を受付と会計に使い、何分をレセプトの作成と点検に使っているかを1週間分だけ記録すれば、業務ごとの時間を比較できます。 特別な調査は要りません。レセプト業務の外注を検討している場合は、医療レセプト代行のページに当社の対応範囲と料金を出しています。判断に迷う点は無料相談でお聞きします。自院の事務がどこまで外に出せるかを整理したい場合は、1分でわかるAI活用度診断も使えます。

※料金は2026年10月時点で各社が公開している金額です。改定される場合があるため、契約前に各社の公式ページでご確認ください。

参考文献・出典

  1. レセプト請求代行サービス — 株式会社メディカルタクト(参照 2026-10-24)
  2. レセプト代行 訪問診療・在宅医療にも対応 — 株式会社パドルシップ(参照 2026-10-24)
  3. リモート医事サービス iisy — 株式会社ソラスト(参照 2026-10-24)
  4. レセプト請求代行サービス レセケア — 株式会社訪看総合研究所(参照 2026-10-24)
  5. 料金プラン(歯科レセプト点検・請求代行) — 株式会社ReFree(参照 2026-10-24)
  6. 令和8年度の協会けんぽの保険料率 — 全国健康保険協会(参照 2026-10-24)
  7. 厚生年金保険の保険料 — 日本年金機構(参照 2026-10-24)
  8. 療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する命令 — e-Gov法令検索(参照 2026-10-24)
  9. 施設基準の届出等 — 関東信越厚生局(参照 2026-10-24)
  10. 審査の差異の可視化レポート — 医療情報基盤・診療報酬審査支払機構(参照 2026-10-24)